脂肪肝は、肝臓に貯められる脂肪が多すぎると発症します。
では実際にはどのような症状があり、どうすれば改善されるのでしょうか。
今回は、その脂肪肝についてまとめました。

脂肪肝

脂肪肝は、肝臓に中性脂肪が溜まりすぎている状態のことです。
中性脂肪が高いことから、メタボリックシンドロームの人が合わせて発症しやすいことで知られています。

ガチョウのフォアグラはご存知でしょうか。
フォアグラは、ガチョウに過剰な量の餌を与えることによって、多量の脂肪をつけさせた肝臓のことです。
脂肪肝は、このフォアグラ状態が人間の肝臓で起きていることを言います。

肝臓は、元々エネルギーとして中性脂肪を保存する機能がありますが、脂肪肝の場合、この脂肪が多すぎるのです。
普通の人が肝臓に蓄えている脂肪は、全体の約3%程度だとされています。
肝臓の中性脂肪の割合が30%を超えると、脂肪肝と診断されてしまうのです。

脂肪肝には痛みなどの自覚症状はありません。
しかし、肝臓の働きが低下し、全身の細胞に酸素と栄養分が補給されなくなります。
そのため、疲れやすい、肩がこる、頭がボーッとするといった症状が起こります。

脂肪肝が恐ろしいのは、そこから命に関わる重い病気につながる可能性があるという所なのです。

脂肪肝の種類

脂肪肝には、その原因ごとに以下のように種類が分かれます。

  • アルコール性脂肪肝(ASH)
  • 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)
  • 単純性脂肪肝(NAFL)
  • 非アルコール性脂肪肝(NASH)

上の4つは、アルコールが原因か否かで分かれていますが、この他にも様々な脂肪肝があります。

アルコール性脂肪肝(ASH)

アルコール性脂肪肝(ASH)は、飲み過ぎが原因で起きる脂肪肝です。
アルコールを肝臓で分解する際に、中性脂肪が合成されやすくなるため、肝臓に脂肪が多く溜まってしまうのです。
アルコール性脂肪肝(ASH)のまま飲酒を続けると、肝硬変や肝臓がんを発症することがあります。

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

アルコールが原因でない脂肪肝のことをまとめて非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と言います。
主な原因としては、食べ過ぎなどによる純粋な中性脂肪の増加が挙げられます。

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)には、更に2つの種類があります。

単純性脂肪肝(NAFL)

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の中でも、ただ中性脂肪が多すぎるだけの状態のことを指します。
メタボリックシンドロームが原因で発症するもので、ほとんどの人は肥満や高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の合併症を煩っています。

肝臓が炎症したり線維化したりすることはほぼありません。

非アルコール性脂肪肝(NASH)

非アルコール性脂肪肝(NASH)は、アルコールを摂っている訳でもないのに、肝臓が炎症・線維化してしまうタイプの脂肪肝です。
そのため、肝硬変や肝臓がんを発症することがあります。

最近発見された、新しいタイプの脂肪肝で、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の内、およそ2割が非アルコール性脂肪肝(NASH)であると診断されています。
単純性脂肪肝(NAFL)も非アルコール性脂肪肝(NASH)に進行することがあるという報告も上がっています。

非アルコール性脂肪肝(NASH)は肥満と大きく関係があるとされ、発症した人の9割が肥満であるという報告も上がっています。
特に、中性脂肪が内蔵に溜まるタイプの、内臓脂肪型肥満の人に多く見られます。

他にも様々な原因があります

アルコールだけでなく、脂肪肝には他にも様々な原因があります。

  • 糖尿病性脂肪肝
    糖尿病で併発するインスリン抵抗性や、代謝の乱れによる発症
  • 薬物性肝障害による脂肪肝
    薬物によって代謝が乱れると発症
  • 栄養障害性脂肪肝
    栄養価のバランスが極度に悪いと発症
  • 急性妊娠性脂肪肝
    妊娠後期に発症する場合がある

脂肪肝を放っておくと狭心症や心筋梗塞にも

肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、自覚症状が出ることはほどんどありません。
そのため、脂肪肝は、それ自体は自覚症状がありません。

しかし、アルコール性脂肪肝(ASH)と非アルコール性脂肪肝(NASH)の場合、肝硬変症や肝がんなど、重大な病気につながる可能性があるのです。

アルコール性脂肪肝(ASH)は肝硬変の一歩手前

アルコール性脂肪肝(ASH)では、肝細胞の壊死や肝臓の線維化によって肝臓が正常に機能していかなくなります。
そのまま飲酒を続けていくと、肝硬変や肝がんにつながっていきます。

非アルコール性脂肪肝(NASH)は生活習慣病の温床

非アルコール性脂肪肝(NASH)は狭心症や心筋梗塞といった心疾患と合併して発症する可能性が高いとされています。
また、放置すると肝硬変や肝がんを発症することにもなる、非常に危険な病気です。

これは、肝臓内のミトコンドリアが中性脂肪を燃焼させるために働いた結果生まれる、活性酸素が原因とされています。
この活性酸素が肝臓の組織を傷つけ、炎症を起こすのが肝炎です。
この炎症が治らず残ったままだと、肝硬変や肺がんにつながるとされています。

初期段階がほぼ分からないのが特徴なので、日頃から注意を怠らないようにしないといけないわけですね。

脂肪肝の予防、改善法は生活習慣の改善

このように、それ自体はたいした病気でないように見えても、脂肪肝は様々な病気を連鎖的に引き起こす可能性があります。
このような脂肪肝を予防、もしくは改善したいなら、日頃の生活習慣を改善するのが一番の近道です。

アルコール性脂肪肝(ASH)の人は、一刻も早い禁酒を!

アルコール性脂肪肝(ASH)の人は、一刻も早くお酒を控えましょう。
そうでない人も、脂肪肝を避けたいのであれば、お酒はほどほどにしておきましょう。

  • 飲み過ぎない
  • 適度なペースを保つ
  • 最低でも週に二日の休肝日を作る

などの、肝臓に優しいお酒の習慣を作ることが大切です。

食生活の見直しが、脂肪肝の予防、解消に一番大切

食事の栄養価を見直して、もっと脂の少ない食事に切り替えたり、野菜を多く摂ったりすることは、脂肪肝の予防、解消に一番効果があります。
まずはこの食生活の見直しから始めましょう。

他にも、適度な運動も大切です。
脂肪を燃焼するため、軽い筋トレや、有酸素運動を行うことをお勧めします。

このように、生活習慣を改めるだけでも、脂肪肝は改善されます。
特に、初期状態の脂肪肝なら、これだけで完治してしまいます。

取り返しのつかない状況になってしまう前に、自分でできることから変えていくことが大切です。

毎日の軽い運動

脂肪肝には、ウォーキングは効果的なようです。
1日30分~60分は食後を避けて、朝、夕時間を決めて歩くと良いようです。
できれば1日7000歩大股で歩くとよいようですが、5000歩でも毎日続けると効果があるようですよ。

毎日体重測定をすると、多少の変化でも嬉しいですよね。

また、万歩計を持ち歩くとより正確さがわかり、張り合いが出るかもしれません。

漢方薬で体質改善

漢方薬で、脂肪肝は改善できません。
ですが、脂肪がたまりやすい体質を改善することができます。

脂肪がたまりやすい体質を改善することができれば、脂肪肝を改善しやすくなります。

漢方薬を飲んでみるのも良いと思います。