糖尿病の検査で、「インスリン抵抗性がある」と言われたことはありますか?
糖尿病とインスリン抵抗性は厳密には違います。

ただ、インスリン抵抗性は糖尿病や動脈硬化の原因になります。

インスリン抵抗性を示しやすいのは、中性脂肪値が高く肥満気味の人です。
当てはまる人は、注意したほうがいいかもしれません。

ここでは、インスリン抵抗性とはどんなものかについて書いていきます。

インスリン抵抗性とは

インスリンとは

インスリンとは、膵臓(すいぞう)という臓器から分泌されるホルモンのことです。
インスリンは、血糖値をコントロールするための司令塔の役割をしています。

では、血糖値とは何でしょうか?

血糖値は、血液中のブドウ糖量のこと。
ブドウ糖は人体のエネルギー源なので、血液中から各細胞に運ばれなければなりません。

血糖値が高いということは、ブドウ糖が血液中に残ってしまっているということです。

そこでインスリンは、血液中のブドウ糖(人体のエネルギー源)が細胞の中に流れ込むように指示を出しています。
これにより、血糖値が一定の値に保たれているのです。

インスリン抵抗性は、インスリンの力が弱まること

インスリン抵抗性とは、このインスリンの働きが弱まっていることです。

インスリン抵抗性になると、血液中のブドウ糖を細胞内に送り込む量が少なくなります。
つまり、ブドウ糖が血液中に溜まるようになってしまうのです。

このため、インスリン抵抗性を示す人は、高血糖になりやすいのです。

インスリン抵抗性は、中性脂肪が多い人が示しやすい

インスリン抵抗性の一番の原因は、肥満にあります。
中性脂肪が体内に増え、体脂肪が増えると、ブドウ糖を細胞内に取り込む力が弱まってしまいます。

そして運動不足により筋肉が少なくなると、インスリン抵抗性につながることも。

また、インスリンはホルモンの一種です。
そのためストレスや妊娠もホルモンバランスの崩れを招き、インスリン抵抗性の原因になります。

インスリン抵抗性になると、動脈硬化を招くかも

インスリン抵抗性を示す人は、インスリンの働きが弱まります。
インスリンの働きが弱まるということは、血液中にどんどんブドウ糖が溜まってしまうということです。

つまり、インスリン抵抗性は高血糖の原因になるということ。

高血糖は糖尿病を招くだけでなく、血糖が動脈を傷つけることで、動脈硬化を引き起こす可能性もあります。

HOMA-R値|インスリン抵抗性の指標

インスリン抵抗性があるかどうかは、HOMA法で調べます。
HOMA法では空腹時インスリン値と空腹時血糖値から、インスリン抵抗性(HOMA-R値)を測ることができます。

空腹時インスリン値と空腹時血糖値は1回の採血で調べることができるので、手軽にインスリン抵抗性を測ることができます。
インスリン抵抗性(HOMA-R値)は、以下の式で求めることができます。

HOMA-R=空腹時インスリン値×空腹時血糖値÷405

この時のHOMA-R値が1.73以上の時、インスリン抵抗性と診断されます。
血液検査をしたときは、この値にも注意してください。

インスリン抵抗性の改善方法は、中性脂肪対策とほぼ同じ

インスリン抵抗性の改善は、中性脂肪やコレステロールの改善と同じく、食事や運動によって行われます。
インスリン抵抗性のほとんどの原因は肥満にあるので、食事や運動によって体重・体脂肪を減らさなければなりません。

またストレスの解消がホルモンバランスを改善し、インスリンの働きを良くします。

さらに、メルビンやアクトスという薬物による治療も行われます。